戦国時代の華は忍者だった。
しかし、忍者の実態は、ほとんど知られていない。
なぜなら、「忍者であること」は身内にも知られてはいけなかったからである。
その代わり、彼らは高額で雇われた。
今の年収に換算しておよそ800万円とする説もある。
小説や漫画などでは、忍者には上忍と下忍がいると想定されているが、事実かどうか定かではない。
忍者に格があるとすれば、つぎの三つに分類される。
(1)鉄砲を用いるなどの武芸系雇用型の忍者。
(2)薬草、医術や和歌、俳句、将棋、囲碁などの教養を武器に相手の懐に入って情報を収集したり、攪乱する知性系忍者。「すっぱ抜く」の語源となった素波(すっぱ)と呼ばれる忍者たち。
(3)修験道系の秘術を習得した霊力系忍者。
この三つの形態が考えられる。
(1)の労働系忍者は、平和になると役目を喪失し、多くは農民に戻ったり、盗賊になったりした。
雑賀衆の頭目、雑賀孫一(鈴木孫一)もこのタイプの忍者で、鉄砲隊を率いる、現在の課長クラスとして雇われていた。頭目で課長レベルなので、それ以下の者たちの扱いはおのずと推測できる。
葛飾北斎が描いた忍者も、この種の忍者で、世間一般では、「忍者とはこのような存在」と思われていたはずである。
(2)の忍者は、忍びこんで仲間になって情報を得るタイプの忍者である。武士の世では「草」と呼ばれ、現在の日本では潜入捜査官と呼ばれたりする。絶対になくなることのない忍者(諜報員)ともいえる。
最も力を持っていたのが(3)の霊力系忍者である。
その代表的な人物の一人が大和の国を乗っ取った松永弾正久秀である。
『芳年武者牙類:弾正忠松永久秀』月岡芳年・画
配下に従えていたのが柳生一族。
新陰流兵法目録事/宝山寺所蔵
注目すべきは天狗が描かれていることである。天狗は、鞍馬山で牛若丸に武芸と兵法を教えていたともされている。
月岡芳年が描く大天狗と牛若丸。
天狗とは修験道行者や山伏の異名である。
但し、修験道といっても、誰も詳しくは知らないだろう。
その奥義を記した書物などが存在しないからである。
宮大工でも、奥義は一子口伝(いっしくでん)である。
口頭で語られる奥義を完全に覚え切ることが求められる。
そのようなものだから、決して、外部に漏れることはない。
だから、霊力が神秘化されすぎて、次のような漫画の題材として盛んに取り扱われるようになった。
杉浦しげる作画。
この原点は江戸時代の歌舞伎である。
歌川国芳「本朝水滸伝・尾形周馬寛行」(自来也)。
修験道奥義の片鱗はこの書に記している。
アホも利口も感染する量子テレポーテーション。
意志(粒子)と思念(波動)が相手の脳と潜在意識に突き刺さる。
この技を使えるようになると、例え相手がニューヨークにいようが、ロンドンにいようが、その潜在意識を抜き出せる。
或いは、ビル・ゲイツ氏が魔法の力と讃えた、ジョブズ氏が用いていたスーパーコミュニケーション能力を駆使できる。
これは日本の修験道(忍者)の技なのだ。
霊力系戦国大名としては、北条早雲、斎藤道三、松永久秀、滝川一益などの名があげられる。
豊臣秀吉も霊力系であり、家臣の黒田官兵衛は(2)の忍者(御師)を活用していたことが知られている。但し、秀吉は、早雲たちとは少しタイプが異なる。
籠城戦を得意とした楠正成、真田幸村も忍者系武将である。
彼らも、どちらかといえば豊臣秀吉系に思われる。
果心居士(かしんこじ)と呼ばれる室町時代末期に登場した幻術師がいる。
司馬遼太郎も出世作となった『梟の城』で登場させている。
織田信長、豊臣秀吉、明智光秀、松永久秀らの前で幻術を披露したと記録されているが、実在を疑問視する向きもある。
松永久秀とは特に親交があり、久秀が「幾度も戦場の修羅場をかいくぐってきた自分に恐ろしい思いをさせることができるか」と挑んだところ、数年前に死んだ久秀の妻の幻影を出現させ、震え上がらせた。典拠・中山三柳『醍醐随筆』。
その他、いろいろ創作的小話が存在しているが、薬物や催眠術、そして量子テレポーテーション的なスーパーコミュニケーション能力を駆使できれば、そのような芸当も可能になる。
実在を疑問視されるのは、確かなことかと思われるが、この種の幻術というか妖術というか、ある種のホラー話は実在する。人の思念はたやすく操られる。
これとは異質になるが、自身が戦闘に及んだときは百戦百勝を誇った織田信長やユリウス・カエサルは、幻術、妖術ではなく、強烈な量子を放って臣下の者たちを操ったことは史実において立証される。
『らくらく動ける意識術脳内設定瞑想法』に、その片鱗を記している。封印事項になってしまうが、私もそのような現実を幾つも知っている。
ゆえに、「最強の霊力系忍者は誰か」と問われれば、私は西ではユリウス・カエサルとイエス・キリスト、東では織田信長と仏陀、空海をあげたい。
新約聖書では、十戒のモーセ、洗礼者ヨハネがイエス・キリストの同格と記されているので、それにならえば、十七条憲法の聖徳太子、玄奘三蔵もこの範疇に入る。霊力をつきつめると、そのような結論が導き出される。